私はコロナ前まではフリーランスでお仕事をしていた。
コロナの影響でお仕事がない月が二ヶ月あった。
保証がないことに不安を感じる。
正社員という響きに興味をそそる。
そんなタイミングで今の私の上司に会う。
上司は、私が何回も断るが負けじとあー言えばこう言って正社員のメリットをたくさん掲げ、私が全然興味のなかった営業職の道へと私を誘った。
私が転職を決めた彼女の言葉は、私が責任を持ってあなたを育てるから!
だった。
そこまで言うならこの人について行ってみたい。
と、全く興味のなかった営業の世界へ足を踏み入れた。
彼女の話だと、研修もしっかりしているし、研修が終わった後も私が面倒を見るから心配をすることはないと言うような内容だったと思う。
ところがどっこい
入社してみたら、研修とは言えないほど形だけの中身のない半年間の座学や実習。
何もわからないまま、既に担当顧客を持たされ、何もわからないまま目標を達成しろと言い出す上の人たち。
私を誘った上司も、どうやって達成するかは教えてくれない。ただ、自分はやってきたからあなたたちもできるはず、みないな具体性がないことばかり。つまり自分がすごかったという自慢ばかり。。
この目標を達成するために頑張ろうね!っていってくるが、具体的に何をしろって言う指示がない。
仕方ない。
彼女は上司という立場になるのが初めてなのだ。
上司一年生なのだ。
プレイヤーとしては優秀だったのかもしれない。
その自慢もたくさん聞いた。
そんなに自信があるなら、自分ならどうするのか、ノウハウをただ教えれば下の子は育つんじゃないかと私は思う。
だけど、彼女は上司という位に酔っているのだろう。
今までできなかった指示するということをただしたいんだろう。
中身のない話にいつも嫌気がさす。中身がないけどダラダラと長く続く話。
私は社会経験が少しあるので、新卒みたいな無知ではないため、上司が話す中身のない言葉に、本当に時間の無駄としか思えなかった。
新卒であれば、上手くマインドコントロールされて楽しい社会生活を送れたかもしれないのに、少しだけすいもあまいも知っているがために、彼女のただの自慢話がすんなりと入ってこないのである。
歳をとるというのは残念なことなのか、それとも賢くなりすぎた故の辛みなのか。
入社するまでは、上司のことを、なんてステキな女性なんだろうと、やっと私もメンター的存在に会えたのかもしれない、この人の言いなりになってがむしゃらに術を盗み、頑張って働こうって思ってた。
だけど、蓋を開けたら中身のない人間だったのでとてもガッカリした。
彼女は社内営業も大事だと、本当はすごく大嫌いな彼女の上司に媚び諂うことも大事なんだよと私に教えてきた。
それを聞くまでは本当に彼女がその上司のことを嫌いなことは1ミリも感じなかったし、たぶんそれがきっかけで私は彼女に不信感を持つようになった。裏表があるということ。
私の中では、嫌いな人は嫌いとアピールして正々堂々真正面から戦い、いい合戦だったとお互いを尊敬するようになり仲違いがなくなる、みたいなシチュエーションが理想だった。嫌いな人がいるのだとすればの話。
だか、彼女のやり方は、好きでもない相手によく思ってもらえるように手土産を持って行ったらり、嫌いだとバレないように取り繕うというものだった。
そうすることで、昇給が早くなったりする。上司に好かれることが、昇進の最重要課題なのだというのだ。
それもわからなくはないが。
私はそうやって自分に嘘をつくのがあまり好きではないし、正々堂々戦わないのもなんだか卑怯な気持ちがした。
だから彼女のやり方はあまり好きではなかった。
そして、同時に、そうやって裏表がある人間だから私にいい顔をしていたとしても、
私のことを好きで対応しているとは限らない、ということを教えてくれた。
それからは、親身になっているふりをされても、あー、社内営業なんだなって思ってしまうし、自分の昇進のために私を利用してるだけなんだなってしか思えなくなった。
さらに、うちの営業部の部長が不倫問題で窓際族に飛ばされた話をしていた時に、彼女は、自分も不倫は経験があると暴露してきた。
その後に、そういう噂があると他の職員からも聞いた。
彼女はいつも家庭円満の話を聞いてもないのに色々してくる。それって、本当は仲がわるいからやたらと仲がいいアピールをしているのか、だから不倫とかに発展しちゃうのか、と想像してしまう。
もう少しで休職期間が終わる。
この会社でやっていけるのか、まだわからないけど、頑張らない、を目標にゆるく働けるといいな。